ブルース / テキサスとソウル・ブルース · 1969
Completely Well
B.B. King
この一枚を聴く理由
ギターが言い終えた後の時間まで聴くと、短い歌と長い演奏がつながる。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
B.B.キングのギターは、音をたくさん並べる瞬間だけでなく、一つの音を残した後にも強く記憶される。《Completely Well》は、その語り口を異なる長さの演奏の中へ置く。最後の《The Thrill Is Gone》がなじみ深くても、前の八曲を飛ばさずに聴きたい。声の文、ギターの返事、そして動き続けるバンドが、同じ時間をどう分け合うかが見えてくる。
1969年の作品で、B.B.キング博物館の年表はビル・シムジクの制作として記録する。参照するGeffen盤は九曲のプログラムで、権利表記の2015年を原作の発表年にはしない。日本の拡張CDに付く《Fools Get Wise》はこの版に含まれない。また、似た題名の《Live & Well》とは別作品だ。ここではスタジオで作られた、異なる広さの演奏を順番に聴く。
音が終わっても時間は進む
冒頭の《So Excited》から、ギターが前へ出てまた合奏の中へ戻る流れを追ってみよう。音を長く保つことと短く切ることは、同じ拍の上でも違う印象を作る。技法の名前をすべて覚えなくても、その差は聞こえる。主役の楽器が休んでいる間も、低い音とドラムは動きを保つ。ソロだけを数えるより、他の演奏者が戻ってくる場所をどう用意するかに注意を向けたい。
長い曲では待ち方を変える
比較的短い《Key to My Kingdom》を過ぎると、後半の長い演奏が一枚の大きな部分を占める。約十分の《You’re Mean》では、次のサビだけを待つ習慣から離れられる。バンドの流れの中でギターがいつ入り、どれほど留まり、いつ休むかを聴く。長い曲だから常に激しさを増す必要はない。安定した背景が続くことで、小さな変化がむしろ目立つ場合もある。句の長さを比べるだけでも、時間の感触は変わる。
最後に変わる背景
《The Thrill Is Gone》の弦楽器は、前の演奏とは別の背景を広げる。博物館の年表もその使用に触れるが、それだけでブルースの純粋さを裁く必要はない。長く続く音を背に、声とギターがどんな距離を取るかをまず聴きたい。今も面白いのは、短く集中した表現と長い合奏の時間が共存するところだ。一度は歌とギターの交代を、次は両者の間に続くリズムを追ってみよう。よく知る終曲を長い演奏の後へ置くと、違う比率で聞こえてくる。一曲の名声だけで全体をまとめず、それぞれが使う時間の違いを楽しみたい。冒頭へ戻れば、最初のギターの一言にも新しい聞き方が見つかる。
曲からたどるアルバム
ギターの句が終わった後にも続く低い音と拍を追う。
You're Mean
約十分を一つの長大なギター独奏と考えず、バンドが分け合う時間として聴いてみよう。参照Geffen盤の八曲目で、短い編集版ではない。まず低い音とドラムを追い、それからギターの入る場所へ注意を移す。音数を増やすことだけでなく、少し待って次の文を始めることにも意味がある。同じ背景が保たれるため、そうした選択がわかりやすい。一つ一つの変化を頂点と呼ぶより、前の句より長いか短いかを比べたい。そのまま《The Thrill Is Gone》へ進めば、時間の長さと背景の違いが一枚の幅を作る。急がずに待つことが、細かな動きを聴く助けになる。
参考資料 · Universal Music Japan: original nine songs and separately appended bonusThe Thrill Is Gone
なじみ深いギターの形を聞いた後は、その背後へ耳を向けよう。博物館の年表はこの録音の弦楽器使用を記す。長く続く音があることで、短いギターの文は別の輪郭を得る。選曲は九曲盤の最後にある約五分三十一秒の録音で、後年のライヴや他の歌手のカヴァーではない。知っている曲だからと、細かな判断まで予想できると思わないようにしたい。声が終わってどのくらいでギターが答え、その後に何が残るかを順に追う。いつも音量を増やさなくても、文の重さは変えられる。背景と短い応答の関係が、そのことを聞かせてくれる。句の終わりまで耳を残したい。
参考資料 · B.B. King Museum: Charles Sawyer timeline
次に聴く一枚
《Live at the Regal》と、短い応答、合奏の勢い、観客のいる時間の関係を比べたい。
Live at the Regal ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。