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Dufay: Motets(デュファイ:モテット集)

クラシック / 中世とルネサンス · 1987

Dufay: Motets(デュファイ:モテット集)

ヒリヤード・アンサンブル

뒤파이: 모테트집 · 힐리어드 앙상블

この一枚を聴く理由

一つの声を追ったら、その下に残る声へ耳を移す。知らない時代の名前より、異なる旋律が同じ場所を分け合う感覚から入りたい。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

「Nuper rosarum flores」で最もよく聞こえる旋律を一つ選び、しばらくしてから別の声へ注意を移してみる。一緒に歌うからといって、全員が同じことをするわけではない。長くとどまる声と、先へ進むような声の違いを探せば、知らないラテン語の中にも道ができる。時代の呼び名を先に覚えるより、どの声の続きが待ち遠しくなるかを感じたい。全体を一度で理解しなくてもよい。耳の置き場所を変えるだけで、同じ曲の別の入口が見つかる。

サイトではMotetsと短く記すが、リンク先の正式なアルバム表記はMissa L’homme armé & Motetsである。1987年は現代の音盤の発売年で、十五世紀の作品が書かれた年ではない。十曲のうち最初の五つはミサの楽章、後半に五つのモテットが続く。全てを独立したモテットと思わず、構成を分けておきたい。最初は後半から二曲を選び、関心が湧いたら前半へ戻ってもよい。一枚を順番通りに履修する義務より、自分が聴き続けられる入口を見つけることを優先できる。

全ての声を同時につかまえない

込み合って聞こえるなら、一度目は高い声、次は下にある声を追う。同じ演奏でも記憶に残る場所が違ってくるかもしれない。声が重なるときに緊張を感じるか、一緒に終わると息が楽になるかを確かめる。多声音楽という言葉を説明できなくても、複数の旋律が場所を分ける感覚は受け取れる。聞き逃した細部は失敗ではなく、戻る理由として残してよい。全体を一つの塊と考えないだけでも、音楽との距離は変わる。

昔の儀式と今の部屋を分ける

「Nuper rosarum flores」は1436年のフィレンツェ大聖堂献堂と関わる作品だ。ただし、この盤はその日の現場の音ではない。現代の演奏家が古い譜面を響きにした記録である。当時の信仰や建物をそのまま再現しなければ楽しめないわけではない。自分の部屋で、近くに感じる声と遠くへ広がる声を聴き分けてみよう。背景を知ることと、今の耳で反応することは互いに助け合えるが、同じ課題ではない。

六曲目から八曲目へ進む

最初から十曲全部に付き合うのが難しければ、六曲目の「Nuper rosarum flores」と八曲目の「Alma Redemptoris mater II」を選びたい。参照版では約6分47秒と3分57秒。長い曲で一つの声を追った耳は、短い曲では終わりを違って待つだろうか。二曲に慣れてから冒頭の「Kyrie」へ戻れば、モテットとミサの楽章を名前だけでなく、聴く時間の違いから知る入口になる。長さがそのまま難しさを示すわけではない。試聴は流れの一部なので、気になった一曲を最後まで聴いて次を選びたい。順番を少し変えることで、一枚の構成も自分の経験としてつかめる。

曲からたどるアルバム

Nuper rosarum floresとAlma Redemptoris mater IIを比較したい。英国配信の十曲版では最初の五曲がミサの楽章。

  1. Nuper rosarum flores

    一つの声が前へ出るとき、ほかの声は何を続けているだろう。注意を動かすと、長い曲にも場面の変化が生まれる。エクセター大学のHidden Florenceは、1436年3月25日の大聖堂献堂とこの曲を結び付ける。個人の祈りだけでなく、公の行事に置かれた音楽という背景がわかる。ただし建物を必ず思い描く必要はない。声が集まる瞬間に空間がどう感じられ、また開くとき何を待つかを聴いてみたい。建築の比例を当てる問題を解く前に、複数の声が時間を分ける様子を追える。今の演奏と昔の出来事を同一視しなくても、曲との距離は十分に縮まる。

    参考資料 · Fabrizio Nevola, University of Exeter, Hidden Florence: Flowers and florins
  2. Alma Redemptoris mater II

    前の大きな曲から移り、声の線を追う呼吸がどう変わるか感じたい。参照する十曲版では八曲目で、題名末尾のIIも検索の際に残しておくとよい。同じラテン語の名前でも、別の作品や演奏をすぐ同一視しないための目印になる。聴くときは句が終わった後の時間へ耳を向けよう。次の声が入るまで、どのくらいの余白を感じるだろう。別の線に注意が移っても、前の旋律はまだ記憶にあるだろうか。長く保つ音の心地よさと、動く音を待つ気分を比べられる。名前を知ったところで終わらず、同じ曲へ戻る小さな理由を探したい。楽な音量でも試せる聴き方である。

    参考資料 · Apple Music / Warner: Dufay, Missa L’homme armé & Motets, 1987 programme

次に聴く一枚

同じアンサンブルのMachaut: Messe de Nostre Dameへ。声が出会う仕方と一つの句に留まる時間を比較したい。

Machaut: Messe de Nostre Dame ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。