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アペタイト・フォー・ディストラクション

ロック / ハードロックとヘヴィメタル · 1987

アペタイト・フォー・ディストラクション

ガンズ・アンド・ローゼズ

Appetite for Destruction · Guns N' Roses

この一枚を聴く理由

強いリフと記憶に残るギターの旋律が別々の役割を持ち、有名なシングルだけでは捉えられない十二曲の流れを作る。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

荒々しいデビュー作という説明だけでは、《Sweet Child O’ Mine》のギターの導入がこの盤で占める位置を十分に語れない。強い音を保つだけで進むアルバムではなく、短い曲と長く展開する曲が混ざり、歌を始める方法にも違いがある。《Welcome to the Jungle》の入口と第九曲のよく知られた旋律を比べれば、同じバンドが聴き手を引きつける二つの方法を考えられる。全体を一つの勢いだけにまとめず、曲ごとの大きさにも注目したい。

ガンズ・アンド・ローゼズが一九八七年に発表した最初のアルバム。ここでは元の十二曲を並べた二〇一八年のリマスター配信盤を扱う。同時期の拡張版に入るデモ、ライヴ、別のアコースティック演奏は含まない。同じ題名でも《You’re Crazy》の別ヴァージョンを、この盤の第十曲と同じものとして考えないようにする。完成した作品と、後から公開された制作資料を分けることで、曲が最終的にどんな形を得たのかを聴きやすくなる。

声より先に曲が分かる

ギターから始まっても、その役割は一律ではない。《Sweet Child O’ Mine》の繰り返す旋律は、歌が始まる前から曲を識別する目印になる。一方で第一曲の導入は、その後の展開に向けて期待を準備するものとして聴ける。どちらが有名なリフかを決めるより、ヴォーカルが入った後でギターの仕事がどう変わるかを比べたい。楽器による入口は、歌の前に付いた飾りではなく、曲そのものの性格を作る材料なのだ。

一曲に使う時間の違い

《It’s So Easy》や《You’re Crazy》と、《Paradise City》《Rocket Queen》では、一曲に滞在する時間が異なる。長ければ大作だと決める必要はないが、短い曲と同じ期待だけで聴くのも惜しい。途中で別の場面を作る余地があるのか、初めの材料をどれだけ保つのかを見ていこう。よく知るサビだけを待つ習慣から離れると、シングルとして覚えていた歌にも全体の形があると気づける。十二曲を同じ大きさの塊にしないことが手掛かりになる。

本当の最後まで聴く

第九曲で有名な歌に出会っても、この盤はまだ終わらない。続く三曲が最終的な速度と印象を決め直し、六分以上ある《Rocket Queen》が最後を担う。最もよく知るシングルを結論のように受け止めず、実際の終曲に着いたとき、それまでの曲がどう記憶されているか考えてみよう。一曲を独立して楽しむことと、アルバムの順番で聴くことは両立するが、終わりの位置は違ってくる。親しみを確認するだけでなく、最後の三曲も省かずに聴きたい。

曲からたどるアルバム

第一曲と第九曲のギターの入口を比較し、その後は実際の最後まで三曲を省かずに聴く。

  1. Welcome To The Jungle

    アルバムの第一曲という位置を考えながら聴いてみる。ギターの導入で準備された期待が、ヴォーカルの登場によって具体的な歌へ変わっていく。よく知るサビを待つ前に、この準備の部分が果たす役割を確かめたい。声が前に出ても、下の楽器を一つの塊にせず、ギター、ベース、ドラムの違う仕事にも注意してみよう。《Sweet Child O’ Mine》との比較も、有名なリフの順位を付けるためではない。同じバンドが曲への入口を変えることが面白い。ここで選んだのは元の十二曲に含まれるスタジオ演奏で、初期デモや後年のライヴではない。

    参考資料 · Apple Music: twelve-track Geffen release
  2. Sweet Child O' Mine

    繰り返すギターの導入は強い目印だが、それを知っているだけで演奏の全体を聴いたことにはならない。歌が入った後のギターの役割を確かめ、さらに先の展開まで進んでみよう。このアルバム版は約六分あり、記憶に残る短い断片だけで形を代用することはできない。盤の中では第九曲であり、まだ三曲が残ることにも意味がある。最もよく知る歌が必ずしも最後の言葉になるわけではないのだ。第一曲と比べてから元の位置へ戻すと、親しみのある旋律が周囲の曲とどのような関係を作るか、別の角度から聴くことができる。サビの認識を出発点にして全体へ広げたい。

    参考資料 · Apple Music: twelve-track Geffen release

次に聴く一枚

スレイヤーの《Reign in Blood》へ進み、曲の長さに幅を持たせる構成と、短い曲を密に連ねる構成を比べる。

Reign in Blood ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。