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Shaka Zulu

レゲエ・ラテン / アフリカの多様な音楽 · 1987

Shaka Zulu

レディスミス・ブラック・マンバーゾ

Shaka Zulu · Ladysmith Black Mambazo

この一枚を聴く理由

リードと応答、異なる声域の動きによって、挨拶や信仰や問いを描き分ける十曲。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

楽器の伴奏がないという説明は、この盤の動きのすべてではない。一つの声が前へ出て集団へ戻る瞬間や、短い返答が長い和音に代わるところが、歌の場面を作る。「Hello My Baby」の挨拶と「Golgotha」「King of Kings」という宗教的な題名が隣り合う。全体を同じ穏やかな合唱としてまとめるより、誰かに語りかける方法の差を聴くほうが、十曲の個性へ近づきやすい。

ジョゼフ・シャバララ率いるグループは、ポール・サイモンとの協働以前から南アフリカで長く録音と公演を続けていた。『Graceland』の翌年、1987年に出た本作はサイモンが制作し、ロイ・ハリーが録音を担当。作曲クレジットの中心はシャバララにある。国際的な注目を得た時期を、グループの誕生と同一視しないことが大切だ。この原作がグラミーを受賞した式は、発売の翌年である1988年に開かれた。

背景から音を決めつけない

公式略歴はイシカタミヤを、南アフリカの移住労働者の暮らしと結び付く合唱の伝統として説明する。その歴史を知ることと、どの演奏も必ず静かでなければならないと考えることは違う。低音が高音を支える図だけでなく、異なる声域が一緒に文を始め、終える方法へ注意したい。一度はリードを、次は返答する集団を追えば、二つの役割の境目にも変化を見いだせる。

挨拶のあとへ進む

「Unomathemba」で始まり、二曲目に「Hello My Baby」が来る。分かりやすい英語の題名は入口になるが、そのあと二曲まで聴くと、同じ日常場面に留まらない視野が生まれる。意味を知らないズールー語を、想像だけで政治的な標語や古い伝説へ置き換えないでおこう。確かめられる題名と声の関係から接することができる。言葉をすべて理解することは、句の長さや応答を聴くための絶対条件ではない。

短い雨の歌と長い最後の問い

九曲目「Rain, Rain, Beautiful Rain」は約二分十九秒、最後の「Wawusho Kubani?」は約五分三十秒。終わりへ向けてすべてが短くなる構成ではなく、簡潔な歌のあとに広い時間が開く。併記された英語題は、誰に話していたのかという問いを示すが、それを歌詞全体の翻訳と考える必要はない。二曲の間で止めずに聴き、同じ声の編成が長さと置かれる場所によって異なる重みを得ることを感じてみたい。 八曲目「Yibo Labo」も四分半を超えるため、後半は長い曲、短い曲、さらに長い曲という異なる幅を持つ。長さの配置も最後の印象を作る。

曲からたどるアルバム

二曲目のリードと応答を聴いた後、最後の二曲が同じ声の編成で異なる長さを使う方法を比べたい。

  1. Hello My Baby

    1987年録音の二曲目で約三分九秒。2017年の再録音とは区別して聴きたい。親しみやすい英語題だけで、アルバム全体を代表させる必要はない。一人の声が出る場所と集団が答える場所を別々に追えば、楽器なしでも会話の間隔や文の方向が生まれることを考えられる。低い声も静止した土台ではなく、始まりと終わりに参加する。「Unomathemba」からここを通って「Golgotha」へ進むと、日常の挨拶と宗教的な題名が隣り合う。全歌詞を推測せず、その配置と声の関係を入口にすることで、既知の英語題の先にある歌へも耳を開ける。

    参考資料 · Qobuz / Warner — Shaka Zulu original programme and credits
  2. Wawusho Kubani? (Who Were You Talking To?)

    約五分三十秒の終曲。直前の雨の歌より二倍以上長く、九曲目が短い結末の予告だったという印象を変える。英語の副題は誰に話していたかを尋ねるが、それをズールー語の全文解釈へ拡大しないでおこう。まずリードの句と集団の返答が、長い時間にどんな関係を保つか追ってみたい。短い曲より待つ場所が増えるか、声が集まる瞬間を句読点のように感じるかを比べられる。特定の物語を確認したという主張ではなく、言語をすべて知らなくても辿れる聴き方である。冒頭へ戻れば、最後に残る長さの感覚によって最初の句の大きさも違って感じられるかもしれない。

    参考資料 · Qobuz / Warner — Shaka Zulu original programme and credits

次に聴く一枚

サイモンの『Graceland』へ戻り、ポップ作品の協働の中に置かれた声と、ここで全十曲を導く役割を比較しよう。

Graceland ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。