レゲエ・ラテン / ラテンアメリカ · 1997
Buena Vista Social Club(ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ)
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
Buena Vista Social Club · Buena Vista Social Club
この一枚を聴く理由
Chan Chanの先にも、違う声が待っている。ピアノの広がりから一人の歌へ移るところで、この一枚の顔ぶれを知りたい。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
「Chan Chan」に馴染みがあっても、四曲目の「Pueblo Nuevo」まで残ってみよう。歌を追っていた耳が、ピアノの句へ移っていく。次の「Dos Gardenias」では、再び人の声が近づく。ブエナ・ビスタを同じような気分のキューバ音楽として覚えていると、この小さな転換を通り過ぎてしまう。一つの部屋に集まった人たちは、皆同じ話し方をしているわけではない。気楽に流してもよいが、気になった一人を選んで耳を向けると、知っていた盤に違う入口ができる。
1996年にハバナで録音され、1997年に発売された十四曲のアルバム。公式紹介には、フアン・デ・マルコス・ゴンサーレス、ニック・ゴールド、ライ・クーダーが計画を進めた経緯が記される。外国の著名人が一国の音楽を発見した、という一人の物語には縮めないでおきたい。曲を知り、選び、演奏したキューバの音楽家が中心にいる。参照する配信は元の十四曲順で、三十三曲の記念版やブロードウェイのキャスト録音とは異なる。題名だけで選ばず、曲数を見ると迷いにくい。
声を名前と一緒に覚える
「Dos Gardenias」のイブラヒム・フェレールを聴いたら、七曲目「Veinte Años」のオマーラ・ポルトゥオンドへ進んでみる。どちらが高い声を出すかではなく、一つの句が収まる場所を比べたい。短く手渡す言葉と長く残す言葉の違いは、スペイン語をすべて理解しなくても追える。好きな声に名前が付くと、次に選ぶソロ作品も見つかる。一枚の雰囲気を気に入るだけで終えず、歌う人を覚えるための、無理のない聴き方になる。
昔の曲を今のやり取りとして
公式の録音記録は、曲ごとに編成や編曲を決め、多くを一度か二度のテイクで収めたと説明する。それを努力のいらない奇跡と決めつける必要はない。誰かが前へ出ると、ほかの音がどう場所を作るかを聴く手がかりにできる。ピアノや管楽器が歌の代わりに進むときも、下の動きは止まらないだろうか。古い曲目を扱うことと、過去をそのまま複製することは違う。今ここで互いの音を聴く人たちとして受け取ると、演奏の細部に近づける。
映画の顔と音盤の順番
映画で初めて出会った人には、声と一緒に顔が浮かぶかもしれない。ただし音盤は1997年、ヴェンダースの映画は1999年である。レーベルは映画が聴衆を広げたことを振り返るが、二つを同じ出来事にしないでおこう。今日は映像をつけず、四曲目から五曲目への変化を確かめたい。広がっていた演奏が一人の歌へ集まると、自分の注意も動くだろうか。一枚をキューバ全体の説明にせず、各音楽家との出会いとして残すほうが、その先の曲を選ぶ楽しみも続いていく。
曲からたどるアルバム
Pueblo NuevoからDos Gardeniasへ進み、Veinte Añosとも比べたい。参照版は十四曲で、試聴は各曲の一部分。
Chan Chan
劇的な変化を待つより、同じ流れの中で声と楽器が交代して近づくところを聴きたい。Appleはコンパイ・セグンドのこの曲をソンと紹介する。キューバの歌と踊りの伝統の名であり、盤のすべてを同じ種類にする言葉ではない。馴染みの入口だけで次へ行くなら、今回は声が休む場所も残してみよう。低い拍を追ってから、その上の短い返事へ耳を動かす。地名を旅行案内のように覚える必要はない。先に残ったのは旋律かリズムかを考え、もう一方へ戻ってみる。くつろいだ印象の中にも、人と人が応じる細かな動きがある。次の歌では別の声を待ってみたい。
参考資料 · Apple Music / World Circuit: original fourteen-track programmeDos Gardenias
前のピアノ曲から入ると、声が部屋の広さを変えるように感じられる。Appleが紹介するのは、イブラヒム・フェレールの歌うボレロだ。まず一つの句をどれほど長く保つか聴いてみよう。強い気持ちを伝えるために、いつも音量を上げる必要はない。言葉が終わった後の伴奏と、次の声が近づく場所を比べたい。題名は二輪のクチナシを指すが、花の象徴を解くことが入場条件ではない。確信を持って渡す言葉か、慎重な願いか、自分の感じ方を残せばよい。後で「Veinte Años」と並べると、別の歌い手が遅い歌の時間をどう作るかも聴ける。
参考資料 · Apple Music / World Circuit: original fourteen-track programme
次に聴く一枚
Getz/Gilbertoへ。ブラジルの異なるリズムの中で、声と生楽器が近づく距離を比べたい。
Getz/Gilberto ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。