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Different Light

ポップ / 1980年代ポップ · 1986

Different Light

The Bangles

この一枚を聴く理由

有名なヒット曲の磨かれた編曲と、メンバーの作曲や歌の分担を一緒に聴くと、一人の顔に還元できないバンドが見える。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

『Different Light』は「Manic Monday」と「Walk Like an Egyptian」だけでも馴染み深く感じられる。しかし、その間と後に置かれた曲をたどると、一人の歌声を際立たせるだけではないバングルスが現れる。ギター、ハーモニー、複数のメンバーの作曲が、有名なフックの外でも一枚を動かしている。

デイヴィッド・カーンが制作した1986年の12曲アルバム。スザンナ・ホフス、ヴィッキー・ピーターソン、デビー・ピーターソン、マイケル・スティールが参加した時期の作品だ。リンク先のSony盤は原作の曲順で、拡張版のリミックスやライブ・メドレーは含まない。冒頭曲をプリンスがクリストファー名義で書いたことと、バンドがどう録音したかは分けて考えたい。作曲者の名前だけでは完成した音のすべては説明できない。

受け取った曲にも選択がある

ヴィッキーは、プリンスのデモへ歌を重ねるだけでなく、自分たちの方法で録音したかったと振り返っている。外部の作家が曲を書いた時点で、創作が終わるわけではない。どの楽器で旋律を示し、どこへ声を加えるかでも録音の性格は変わる。「Manic Monday」では馴染みのサビだけを待たず、導入の楽器とサビへ加わるハーモニーの関係を追いたい。作曲の力と、バンドの編曲の選択が同じ結果へどう関わるかが見えてくる。

磨かれた制作とギターの動き

ヴィッキーは、各楽器の音を個別に作り直すスタジオの過程も説明している。完成した響きを、四人が一度に演奏した音がそのまま残ったものと想像する必要はない。それでもギター・バンドとしての性格が消えたわけではない。「In a Different Light」と、より長い「Return Post」を比べると、有名なシングルとは別の推進力や構成に触れられる。制作の光沢と演奏の個性を二者択一にせず、どのように共存するかを聴くとよい。

後半のスティールに耳を向ける

「September Gurls」と、自作の「Following」ではスティールがリードを歌う。後者の存在は、この盤を外部のヒットメーカーだけの成果とする説明に収まらない。また「Following」は終曲ではなく、その後に「Not Like You」が続く。よく知られた前半を越えて最後まで進むと、作曲と歌の担当が変わることで一枚の形も広がると分かる。誰が最も優れているかを決めるより、どの曲で何の役割が中心になるかを聴こう。代表的な一人の姿だけでは捉えきれないバンドの構成が、その順序から感じられる。

曲からたどるアルバム

「Manic Monday」の編曲と後半の「Following」を比べ、最後の「Not Like You」まで続けて聴く。

  1. Manic Monday

    プリンスがクリストファー名義で書いた冒頭曲。ただし、彼のデモへバングルスが歌だけを足したと説明すると、録音の選択を消してしまう。ヴィッキーは自分たちの方法で作りたかったと回想する。約3分4秒のアルバム版で、導入の楽器とサビへ加わる声の関係を追いたい。馴染みの曲ほど次の言葉を先に思い浮かべやすいので、一つの楽器へ注意を向け直すとよい。短く覚えやすい歌にも、多くの編曲上の判断がある。次の「In a Different Light」まで続ければ、外部から受け取った曲とバンドの別の音楽が接する位置も分かる。有名な作曲者を知ることは入口になる。

    参考資料 · Vicki Peterson interview on arranging Manic Monday and studio production
  2. Following

    11曲目はマイケル・スティールが書き、リードを歌う。この事実だけでも、一人の代表歌手と外部作家だけでできたアルバムという見方は変わる。約3分19秒の中で歌がどんな速度で進み、伴奏がどこを支えるかに注目したい。有名なシングルと同じ即効性だけを求めなければ、後半に置かれた曲の別の働きが聴ける。作曲と歌唱を同じ人が担っても、内容のすべてが本人の実体験という意味にはならない。演じられる歌と私生活への推測は分けておこう。終わったら「Not Like You」へ続け、この曲が終曲ではなく最後から二番目にあることも確かめたい。

    参考資料 · The Bangles official biography: Michael Steele songwriting and lead vocals

次に聴く一枚

『She’s So Unusual』と比べ、外部作家の曲を編曲と歌唱がどう固有の音楽へ変えるかを聴く。

She's So Unusual ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。