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The Kinks Are the Village Green Preservation Society

ロック / ブリティッシュ・インヴェイジョンと60年代ポップ・ロック · 1968

The Kinks Are the Village Green Preservation Society

The Kinks

この一枚を聴く理由

写真や古い友人をめぐる短い歌が、記憶の温かさと落ち着かなさを同時に映す。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

入口の明るい合唱だけでは、この村の雰囲気は分からない。古い友人、写真、奇妙な人物、人前での失敗が隣り合う歌に現れる。キンクスは一つの長い筋書きより、短い曲の表情の違いによって架空の共同体を作る。旋律が微笑んでいても、歌の中の気持ちまで単純に明るいとは限らない。

1968年の本作は、変わっていくものを残したいという願いを、いくつもの場面で聴かせる。village greenとは村の共有の草地。大きな記念碑より、人が集まり通り過ぎる場所が中心にある。後年の公式記念盤案内でレイ・デイヴィスは、想像の村と青春の終わりを結び付けている。その個人的な視点を手掛かりにすれば、実在の英国の村を案内する資料としてすべての人物を読む必要はない。

写真の前後にあるもの

「Do You Remember Walter?」の次に「Picture Book」が置かれ、人を思い出すことと姿を保存することが並ぶ。しかし「Last of the Steam-Powered Trains」の荒い動きや、「Phenomenal Cat」「Wicked Annabella」の奇妙な気配は、全体を穏やかな田園風景のままにはしておかない。短い曲が切り替わるたび、別の人物の目で同じ世界を見ているようだ。最後の「People Take Pictures of Each Other」に着くと、写真を撮る楽しさにも、失われる時間をつかみたい落ち着かなさが混じるように感じられる。

当時の支持と遅れたチャート入り

発売時に誰も評価しなかった、とまとめるのは正確ではない。ロバート・クリストガウは1969年4月のVillage Voiceで本作を積極的に擁護した。それは同時代の米国の批評家による支持であり、市場全体の成功を意味するわけではない。一方、英国Official Chartsの主要アルバム・チャート初登場は2018年で、最高47位だった。この数字を1968年の実績として扱うと、後から見直された時間が消えてしまう。早い時期の好評と、長い時間を経た再発見の両方を分けて捉えたい。

十五曲の順番で歩く

ここでは英国で発売された十五曲構成を案内する。先行する欧州の十二曲版や記念拡張版とは内容が異なり、リンク先は十五曲の2018年リマスターだ。追加曲を混ぜる前に、約四十分の本編を続けて聴いてみよう。一度目は人物や物に注目し、次は声が重なる瞬間や音が暗くなる場所を探すとよい。懐かしさは単純に昔へ戻れという命令ではなく、残したいものと変わってしまうものの間で揺れる感情として聴こえてくる。同じ写真の題材が前半と最後でどう違って響くかも、その揺れを知る具体的な入口になる。

曲からたどるアルバム

Picture Bookと最後の写真の歌を、間にある曲の表情も含めて比べたい。

  1. Do You Remember Walter?

    軽快な伴奏は前へ進み、声は過去の友人へ向かう。その方向の違いが、思い出の歌を静止した場面にしない。タイトルの問いを親しい挨拶だけでなく、すぐには答えの返ってこない質問としても聴いてみよう。最初は繰り返し戻る旋律を追い、次は短い言葉の中で強調が動く場所に耳を向ける。長い物語を説明しなくても、感情の角度は変わる。直後の「Picture Book」と続けると、生きて変わる人と写真の中に留まる人との差が自然に浮かぶ。記憶という大きな主題が、まず一人の顔として近づいてくる曲だ。伴奏の勢いを保ったまま振り返ることに、この曲特有の切なさがある。

    参考資料 · Apple Music US: fifteen-track2018 remaster
  2. Picture Book

    短いギターの形が繰り返され、声が集まると曲の表面はいっそう親しみやすくなる。まずはその楽しさを受け取り、次に写真が何をしているかを考えてみたい。過去を近くに持ってくると同時に、それが過ぎた時間だとも知らせるものだ。一度目はギターを、二度目は声がリズムを軽くするところを追ってみよう。歌の微笑みを、純粋な喜びか皮肉かのどちらか一つに決める必要はない。最後の「People Take Pictures of Each Other」がよい比較相手になる。いくつもの人物や気分を通り抜けた後に同じ写真の行為へ戻ると、その反復にも違う意味が生まれる。

    参考資料 · Apple Music US: fifteen-track2018 remaster

次に聴く一枚

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Bandと並べ、架空の共同体をアルバムで組み立てる別の方法を聴く。

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。