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Elvis Presley(エルヴィス・プレスリー)

ロック / ロックンロールの誕生 · 1956

Elvis Presley(エルヴィス・プレスリー)

エルヴィス・プレスリー

Elvis Presley · Elvis Presley

この一枚を聴く理由

勢いのある第一声の先に、静かな歌も残して聴きたい。よく知る顔が、いくつもの語り口を持つ声として近づいてくる。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

「Blue Suede Shoes」の後に「Blue Moon」を選んでみる。同じ歌手なのに、声が置かれた場所まで違って感じられる。エルヴィスを舞台で身体を動かす姿として覚えているなら、その対照は音だけで入るためのよい手がかりになる。大きく張る音を待つだけでなく、一つの言葉を保つ長さや、短く切る語尾にも耳を置いてみたい。名前を知っていることと、声の細かな動きを知っていることは同じではない。二曲を行き来するだけでも、その間に新しい楽しみが生まれる。

1956年3月23日発売のデビューLPである。RCAでの録音に、それ以前のサン時代の未発表録音を組み合わせている。一度のセッションだけで作られた一枚ではなく、同年後半の第二作Elvisとも別の作品だ。リンク先は十二曲の構成。同じ題名と表紙を使った四曲のEPもあったので、古い資料を探すときは曲数も確かめたい。表紙が同じだから同じ内容だと決めないことは、知識を競うためではなく、聴きたい音を選ぶための小さな助けになる。

二曲目を飛ばさずに

第一曲の次に来る「I’m Counting On You」を、そのまま聴いてみよう。「Blue Suede Shoes」で短く押し出していた声が、長い言葉を歌う。踊る姿だけでは捉えきれない表情が、早くも二曲目にある。続く「I Got a Woman」では、再び言葉が細かく動きだす場所を待ちたい。速い曲と遅い曲を別々に集めるより、この三曲を順番に聴くと、自信を見せる語り口と、親しく語りかける歌い方が近くに置かれていることに気づく。まずはこの短い区切りを、表紙の勢いの内側を知る入口にしてみたい。

一人の登場を全ての始まりにしない

「Tutti Frutti」からリトル・リチャードへ、「I Got a Woman」からレイ・チャールズへ進める。黒人音楽家たちの歌がこの盤の音を作っているという事実は、一人でロックを発明したという物語より、具体的な聴き始めになる。ただし、異なる歌手を一つの様式の見本として並べる必要もない。同じ曲名を選び、言葉を詰める場所や、伴奏の返事を待つ長さを比べてみよう。すぐに優劣を決めなくても、違う声で動きだす同じ歌は面白い。馴染みの名前の周囲にいた音楽家を、一人ずつ聴くきっかけにできる。

有名な表紙から曲順へ

公式ディスコグラフィーは米国チャート一位を記録する。当時の成功を示すが、買った人全員の感想を説明するものではない。今は期待された反応を探すより、冒頭の後に続く静かな曲も残してみよう。速い曲だけを選ぶ場合とは、一枚の呼吸が変わる。気に入った一曲の前後を少しずつ足してもよい。すべてを一度に覚える必要はなく、知っていた表紙の内側が、違う速さで話す声によって埋まっていく時間を楽しめる。

曲からたどるアルバム

Blue Suede ShoesとBlue Moonの言葉の長さを比べたい。参照配信は十二曲で、試聴は演奏の一部のみ。

  1. Blue Suede Shoes

    声が短く切れた場所を聴き、次の入口が強く感じられるか確かめたい。公式EP資料はカール・パーキンスの曲を歌った版と記し、同日発売の四曲EPにも収録している。エルヴィスの登場の象徴としてだけでなく、既にあった歌が別の声の場所へ入る過程として聴ける。ここでの語尾に慣れたら、パーキンスの録音へ移ってもよい。どちらが優れているか、先に答えを出す必要はない。言葉が入る位置や、楽器が返す音の長さはどう違うだろう。拍に乗る楽しさを保ちながら、一人の有名な名前の外へ進める。知っている冒頭を確かめて終わるのでなく、次に聴く曲を見つける入口になる。

    参考資料 · Elvis Presley official site: EPA-747, separate four-song EP
  2. Blue Moon

    速い曲から来たら、拍を強く追うより、声が残る時間を待ってみる。公式解説はこの歌を、以前のサン時代の録音からデビューLPへ収めた一曲とする。アルバムが一度の新録音だけでできていないことを考える手がかりだが、その事実だけで響きの違いが全て分かるわけではない。長く保たれる声は距離を作るだろうか、それとも近くに感じられるだろうか。終わりまで聴き、第一曲へ戻ると、同じ歌手の幅を違って受け止められるかもしれない。舞台の身振りをいったん忘れ、音だけで会う時間を作れる。有名な名前だからといって、次の一曲の表情まで決まっているわけではない。

    参考資料 · Elvis Presley official site: debut LP release and recording sources

次に聴く一枚

リトル・リチャードのHere’s Little Richardへ。別の声とリズムの中でTutti Fruttiがどう動くか、聴き比べたい。

Here's Little Richard ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。