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Under Me Sleng Teng

レゲエ・ラテン / ダンスホールとその後 · 1986

Under Me Sleng Teng

Wayne Smith(ウェイン・スミス)

Under Me Sleng Teng · Wayne Smith

この一枚を聴く理由

角のある電子的な反復の中で、歌声が柔らかな動きを作るダンスホール作品。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

短く跳ねる低音の上を、ウェイン・スミスの声が思いのほかしなやかに進む。伴奏の輪郭はくっきりしているのに、歌はその角をそのままなぞらない。長く伸ばす音節や小さな間が、同じ反復に別の表情を与える。有名なリズムの歴史を知るためだけではなく、規則的な音と人の息が触れる場所を楽しむために聴きたいアルバムだ。

最初に二つの年を分けておこう。タイトル曲が登場したのは1985年だが、Greensleevesは原盤LP『Sleng Teng』(GREL91)を1986年の作品としている。接続先の『Under Me Sleng Teng』は、原盤の10曲を並べ替え、VersionとRemixを加えた12曲の配信版。Appleの1985年という表示を、そのままLP発売年の確定根拠にはしない。曲とアルバム、原盤と現在の版を区別すると、一つのヒットの陰に隠れがちな歌手の姿が見えてくる。

鍵盤の逸話から音へ

レーベルの説明では、タイトル曲の伴奏はカシオの鍵盤に入っていたプリセットを出発点とする。ただし、アルバムの全音が一台の鍵盤から生まれたと広げて考える必要はない。制作と編曲はプリンス・ジャミーで、複数の演奏者も記載されている。装置の名前より、低音が戻ってくる間隔をつかもう。その位置が分かると、歌が同じ土台に対して少し前へ出たり、長く余韻を残したりする違いが耳に届く。

歌手を聴き直す

「Like a Dragon」や「Love Don’t Love Me」へ進み、言葉の終わり方を追ってみたい。声が音を長く保つと、区切りの明確な伴奏も違う柔らかさを帯びる。デジタルという歴史上の説明だけでは、その瞬間の温度や力の入れ方までは分からない。スミスの歌を中心に据えることで、アルバムは制作方法の実演ではなく、それぞれ異なる表情を持った曲の集まりとして聴こえてくる。声だけを追ったあと低音へ戻ると、同じ曲の重心が静かに移ることも確かめられる。

二つの曲順を歩く

原盤LPは「E20」で始まり、「Icky All Over」で終わる。タイトル曲は6曲目だった。配信版はそのヒットとVersionを冒頭に置き、最後にRemixを加える。同じ10曲を含んでいても、入口と出口は同じではない。まず現在の順序を聴き、そのあと記録された原盤の順番を試すとよい。有名曲が最初にある場合と途中で現れる場合では、周囲の歌に向ける期待も変わる。並べ替えを透明なものとして扱わず、聴く視点を動かす要素として楽しみたい。

曲からたどるアルバム

タイトル曲とVersionを比べたあと、E20からLike a Dragonへ進み、原盤LPの始まりを試そう。

  1. Under Me Sleng Teng

    まず低音の短い動きを覚え、その戻る場所を目印にしよう。スミスの声は伴奏が示す角をそのままなぞらず、音節を伸ばしたり隙間へ滑り込ませたりする。そのずれが、反復を硬直したものにしない。1985年に登場したタイトル曲で、原盤LPでは6曲目、接続先では1曲目に当たる。続くVersionでは、中心の歌声が占めていた場所にどんな音が浮かぶかを比べたい。ただし二つを、歌以外が完全に同一の録音や編集だと決めつける必要はない。伴奏と思っていたものが、注意を向け直すことで主役になる。その聴こえ方の変化を楽しむのが比較の入口だ。

    参考資料 · VP Records official Bandcamp: Under Me Sleng Teng digital programme and credits
  2. E20

    原盤LPの最初を飾った曲は、配信版では5曲目に移されている。有名なタイトル曲を先に聴いた場合と、ここから始めた場合を比べると、歌手の紹介のされ方が変わることに気づく。声が一つのフレーズを保つ長さと、その下で短く戻る伴奏の動きを交互に追おう。違う長さの単位が、互いを邪魔せずにつながる感触が面白い。次の鑑賞では、この曲から「Like a Dragon」へ進む原盤の冒頭二曲を試したい。ヒット曲が先に方向を示さない分、スミスの歌そのものが最初の印象を作る。曲順は記載上の細部にとどまらず、耳の焦点を動かす働きも持っている。

    参考資料 · Greensleeves: Sleng Teng, GREL91, 1986 original LP programme

次に聴く一枚

Yellowmanの『Mister Yellowman』へ進み、別の声がリズムの隙間をどう使うかを聴き比べたい。

Mister Yellowman ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。